おはようございます。
今朝は曇り空のためか、そこまで外気温が低くないこともあって
久しぶりに車のフロントガラスが凍っていませんでした。
さて、12月もそろそろ中盤。
建築業界における来年度の予定が業界紙で確認できます。
特に話題に上がっているのは2つ。
1,断熱等性能等級における上位等級設定 (こちらはまた別途)
2,の4号特例見直しについて、
業界内では歓迎する向きも多いですね。
私も大賛成。
「4号特例」とは一体何か?というとですね。
ざっくりと申し上げて、小規模な木造建築に対し、
建築士が関わることで確認申請(特に構造部分)が簡略化されているわけですが、
話が長くなるので、こちらをぜひ読んでください。
↓
この特例のお陰様?で、確認申請が比較的簡単になるのですが、
大きな地震災害等による”被害”を経て、
やっと見直しが議論されています。
私個人の見通しですが、これは実施されそうかなと。
「構造」?
たかだか200㎡未満の木造2階建てで、
そんな大げさな計算とか要らない。
ということもあって、
構造計算まではやっていない会社も多いんですよ。
(概ね壁量計算まで ← 構造に関する裏付けは3段階あって壁量計算は一番下)
まあ、業界内のアレコレを暴く目的ではないのでほどほどにしておきますが、
何故構造の裏付けを取らないのか?
いくつかある理由のうち、
最大のものは、
「コストアップになるから」
ではないかと思います。
次に、上記に挙げたように、そこまで要らない。
(外皮性能にもある同じ考え方)
確認申請が通ればそれ以上は必要ない。
ってやつですね。
あと、確認申請を早く降ろして早く着工したい、ということもあります。
提出物が多くなると審査は長くなりますから。
最終的にお金を払う人 ← 住まい手
にとって、構造計算に要するコストはどう映るのでしょうか?
(家の大きさ等の諸条件によって幅がありますが、
最も詳しく確認する”許容応力度計算”で、約30万円前後くらいでしょうか?)
いや、そのくらいなら払いますよ!
という人と、
最低限でいいので不要です。(その分他をグレードアップする、または安く済む)
実際のところどちらが多いのかは分かりませんが
「安くなります」
は魅力的な言葉ですよね~。
「大丈夫なんでしょ?」
と聞かれて、
「いえ、大丈夫ではありません。」
とはっきり言える業界人はそういないでしょう。
でも、正直言って大丈夫ではないんですよ。
何故なら、裏付けがないから。
ここで何度も書くように、
「建築基準法は最低限の法律」
であって、いくらなんでもここは守ってよね、なので
基準法を守れば大丈夫です、ではないんです。
(当然ながら、保証されているわけではないですし)
最終的に「安さ」のため省力された結果がもたらすものは、
消費者自身が被ることになります。
しかし、建築は人の命に係わるものである以上、
厳しい基準が設けられて当然です。
4号特例の廃止(縮小ではなく)は私は大賛成。
ちなみに、スタジオエンネの設計は全て
「許容応力度計算」
を行っています。
(長期優良住宅認定も標準としています。)
<お知らせ>
いつもスタジオエンネをご愛顧頂き有難うございます。
年末年始の休暇について下記の通りお知らせいたします。
〇 2021年12月29日 ~ 2022年1月4日まで
2022年は1月5日午前9時から仕事始めとなります。
休暇期間中に頂いたお問い合わせ等に関しましては、1月5日より順次対応致します。
寒さが厳しくなってまいりました。
皆様、どうぞご自愛の上穏やかな年末年始をお過ごしくださいませ。
新しい年も引き続きよろしくお願い致します。
スタジオエンネ
代表 松下陽子